3/26(水)開催

水産海洋シンポジウム
地球温暖化とその沿岸・沖合海洋生態系への影響−検知と予測−

 2007年にIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次報告書がまとめられ、その中で「20世紀半ば以降に観測された世界平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガスの増加によってもたらされた可能性がかなり高い」とされており、今後もさらなる温暖化の進行が危惧されています。 また、温室効果ガスの代表であるCO2濃度の上昇は海洋の酸性化を招き、その海洋生態系への影響も懸念され始めています。  
  地球温暖化が海洋生態系に与える影響については、様々な研究が進められてきましたが、海洋生態系の複雑な過程には不明な点が多いため、多くの場合は過去の変動特性に基づいた統計的(経験的)な予測に頼ってきました。 しかし、地球温暖化が進行した際には、海洋環境も大きく変化し、これまで起きていた現象が繰り返し再現されるとは限りません。 このため、海洋生態系の過程をより多く取り込んだ予測を行う必要があります。 特に定量的な予測を行うためには、各過程の定式化とモデル化が必要ですが、そのような定量的予測は低次生態系の変動予測に主に限定され、主要水産生物を含む高次生態系の変動予測はまだほとんどなされていません。 一方、その低次生態系の変動予測においてでさえも、生物ポンプによる温室効果ガスの吸収や円石藻の海水炭酸系に及ぼす影響など複雑なフィードバック作用を十分に反映した予測はできていません。  
  このような現状の中、本シンポジウムでは、我々が既に検知している温暖化の影響をまとめ、さらに将来引き続き温暖化が進行した際に起こりうる危険性を考慮し、今後進めるべき課題を検討したい。 特に、温暖化の海洋生態系への影響を、沿岸そして沖合域でいち早く検知するための観測体制も含め、日本の水産・海洋分野が取り組むべき方策を総括したい。

●日 時:平成20年3月26日(水) 9:00〜16:40
●場 所:東京海洋大学品川キャンパス 22番講義室
●主 催:水産海洋学会
●共 催:日本海洋学会
●コンビ−ナ−: 高柳和史(水研セ西海水研)・古谷 研(東大院)・
          野尻幸宏(国環研)・伊藤進一(水研セ東北水研)

●プログラム
  9:00 挨拶 渡邊良朗(水産海洋学会長)
  9:05 趣旨説明:高柳和史(水研セ西海水研)
  9:10 I 日本周辺の海洋環境変化と将来予測
        座長:伊藤進一(水研セ東北水研)
      「日本周辺海域における海面水温の長期トレンド 」 
      「温暖化シナリオ下において日本周辺海域で予期される海洋環       境の変化」 
      「温暖化シナリオ下において予期される低次生態系変動と酸性       化」
      「海洋酸性化が海洋生物に与える影響予測の実験的研究」   
  11:00 II 沖合域生態系への影響
        座長:古谷 研(東大院)
       「日本周辺海域での低次生態系モニタリング」
      「沖合小型浮魚類への温暖化影響」
      「冷水性魚類への温暖化影響」
  13:50 III 沿岸・藻場生態系への影響
       座長:野尻幸宏(国環研)
      「北日本沿岸の藻場における温暖化影響」 
      「西日本沿岸の藻場の現状と温暖化影響」 
      「温帯性沿岸魚類への温暖化影響」
      「温暖化がニシン資源に及ぼす影響の検討」
  15:40 総合討論
      座長:高柳和史(水研セ西海水研)
  16:40 閉会
 
●詳 細:水産海洋学会HP



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